プロンプトとは

プロンプトとは、ChatGPTのような対話型AIに入力する指示や命令文のこと。AIからの回答の質を左右する重要な要素であり、最適なプロンプトを記述する技術は「プロンプトエンジニアリング」として注目されている。

プロンプトとは|概要

プロンプトとは、一言でいえば「生成AIに対する指示や命令」のことです。私たちがChatGPTのようなAIと対話する際に入力する、質問や依頼文そのものを指します。このプロンプトの書き方次第で、AIから得られる回答の質や精度は大きく変わるため、非常に重要な要素となります。プロンプトを工夫し、最適化する技術は「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれ、AI活用時代に必須のスキルとして注目されています。

もともと「プロンプト(Prompt)」という英単語には、「促す」「引き起こす」といった意味があります。ITの世界では古くから、コンピューターがユーザーからのコマンド入力を待っている状態を示す記号(例:C:\>)などを指す言葉として使われてきました。しかし、大規模言語モデル(LLM)の進化により、その意味合いは冒頭のように大きく変化しました。

【5つの基本原則】良いプロンプトの書き方

AIから期待通りの、あるいは期待以上の回答を引き出すためには、いくつかの基本的な原則があります。ここでは、誰でも今日から実践できる5つのコツをご紹介します。

1.明確・具体的 5W1Hを意識し、曖昧さを排除
2.役割付与 「あなたは〇〇です」と役割を設定
3.文脈提供 背景情報や前提条件を伝える
4.形式指定 箇条書き、表形式、文字数などを指定
5.改善 一度で終わらせず、フィードバックを与える

明確かつ具体的に指示する

まず意識したいのは、できるだけ具体的に指示することです。「誰が」「何を」「なぜ」といった5W1Hを意識して、AIが解釈に迷うような曖昧な表現を避けましょう。

悪い例 👎:おすすめの旅行先を教えて。
良い例 👍:30代の夫婦が、今週末に東京から車で2時間以内に行ける旅行先を探しています。温泉と地元の美味しい食事が楽しめる旅館を3つ提案してください。

AIに役割(ペルソナ)を与える

「あなたはプロの編集者です」や「あなたは経験豊富なマーケティング担当者です」のように役割を設定します。すると、AIはその役割になりきり、専門的な視点や適切なトーンで回答を生成するようになります。

悪い例 👎:競合A社のSWOT分析をしてください。
良い例 👍:あなたは優秀な経営コンサルタントです。競合A社のSWOT分析を詳細に行ってください。特に、同社の技術的な強みと市場機会について深く掘り下げてください。

参考情報や文脈(コンテキスト)を伝える

回答を生成する上で必要となる前提条件や参考情報を与えることで、回答の精度は格段に向上します。

悪い例 👎:新製品のプレスリリースを書いてください。
良い例 👍:以下の情報を基に、IT系ウェブメディア向けのプレスリリースを作成してください。
       目的:製品の技術的な先進性をアピールすること
       ターゲット読者:テクノロジーに詳しいエンジニアや開発者

出力形式や文字数を指定する

「箇条書きで」「表形式でまとめて」といった出力形式や、「300字以内で」のように文字数を指定することで、簡潔で分かりやすい回答を得られます。

悪い例 👎:新しいアプリのアイデアを考えて。
良い例 👍:新しいSNSアプリのアイデアを5つ考えて。それぞれについて、「コンセプト」「主な機能」「収益モデル」を項目とした表形式でまとめて。

対話を繰り返して改善する

一度のプロンプトで完璧な回答を得られることは稀です。「その部分をもっと詳しく」「別の視点から説明して」といった具体的なフィードバックを与えて対話を繰り返すことで、AIはより精度の高い回答を返してくれます。

プロンプト作成時の注意点

安全にプロンプトを活用するために、セキュリティや倫理に関する以下のようなリスクを理解しておきましょう。

個人情報や機密情報を入力しない

多くの生成AIサービスでは、入力されたデータがサービスの改善やAIの再学習に利用される可能性があります。そのため、顧客情報、社外秘の技術情報、個人のプライバシーに関わる情報などをプロンプトに含めることは避けるべきです。機密性の高い情報を扱う場合は、クローズドな環境で利用できるAIサービスを選択するなどの対策が必要です。

倫理的な問題やバイアスに配慮する

AIの学習データには、現実社会に存在する偏見や差別的な考え方(バイアス)が含まれていることがあります。その結果、AIが不公平であったり、差別を助長したりするような内容を生成してしまうリスクがあります。プロンプトを作成する際も、常に倫理的な視点を持ち、公平性を意識することが重要です。

最新情報などをメールでお届けします。
メールマガジン登録

このページをシェアする

  • twitter

当用語辞典は「SCSK IT Platform Navigator」編集部が制作・運営しております。当用語辞典の掲載情報を利用することによって生じた不利益および損害等について弊社は一切の責任を負いませんので、予めご了承ください。掲載情報に関するご指摘、ご意見等はお問い合わせまでお寄せください。