Schulz社事例(ブラジル;鋳鉄):
短時間でより良い結果を-最適化による品質向上-
これらの目標を達成するために、ブラジルのSchulz社は、MAGMASOFT®のオートノマス・エンジニアリング機能を使用し、従来のシミュレーションツールの使い方と比較しました。その結果は非常に説得力があり、より短時間でより良い結果を得ることが可能となりました。
ほとんどのダクタイル鋳鉄部品には厳しい品質要件があります。現場での部品の品質不全を避けるためには、内部の健全性に関する仕様を達成することが重要です。高い安全性を要求されるサスペンション部品を対象に、プロセス設計のロバスト性を仮想的に評価し、それまで使用されていたステップバイステップのシミュレーションアプローチとの結果を比較しました。
設計者の経験をもとに、初期の方案設計を実施したところ、製品部にかなりのポロシティが見られました。この問題を解決し品質を向上させるためには、方案の再設計が必要でした。従来のアプローチでは、解析結果を分析し、設計者の経験や勘によって新たなレイアウトや押し湯サイズを選択し、①モデル作成→②シミュレーション→③分析を実施するサイクルを繰り返していました。

手作業で25個の異なる方案モデルを用意し、2週間かけて一連のプロセスを実施し、シミュレーションの結果を分析したところ、ポロシティのレベルは減少していました。しかし、MAGMASOFT®が示したポロシティの指標は、製品部のいくつかの箇所で品質要件を満たさないことを明らかにしました(Fig. 1)。
Schulz社は、ポロシティを排除するためにMAGMASOFT®のオートノマス・エンジニアリング機能(パラメトリック最適化機能)を活用した追加検討を実施することを決定しました。ポロシティを最小化し、歩留まりを最大化することを目標に、MAGMASOFT®を用いてフィーダーとゲートの形状をパラメトリックに変更し、体系的な評価を行いました。また、実際の鋳造プロセスで生じるバラツキに対応できるよう、十分にロバストな鋳造条件になっているかを確かめるために、合金の組成における炭素とシリコンの量を仕様範囲内で変え、かつ注湯温度の差も検討しました。
品質とコスト要件に注力し、120個の方案モデルを自動的にシミュレーションし、体系的に評価しました。その結果、最適な条件は直径85mmのフィーダーで、炭素3.3%およびシリコン2.3%の組成を使用した場合であることが分かりました。注湯温度はポロシティにあまり影響を与えず、ベストプラクティスとして選ばれたものは約1380℃でした(Fig. 2)。


従来のステップバイステップな方法とMAGMASOFT®による自動最適化の比較によって自動最適化の利点が明確になりました。体系的な検討により、従来よりも短時間でより良い品質の鋳造条件が得られました。従来の方法は約2週間の工数を要しましたが、MAGMASOFT®のオートノマス・エンジニアリングを活用することで、最適な設計方案をわずか4日で見つけることができました(Fig. 4)。
MAGMASOFT®をステップバイステップで実行するには33.5人時の工数を要しましたが、オートノマス・エンジニアリングを活用した最適化手法を適用することで必要な工数はわずか5.75人時となりました。これにより、貴重な開発時間を83%削減することができ、その時間を他のプロジェクトに充て、全体的な生産性を向上させることが可能になりました。

会社紹介:Schulz社
Schulzは70ヶ国以上でビジネスを展開しているダイナミックな企業で、主に自動車部品と空圧機器の2つのセグメントで活動しています。Schulzはブラジルで最大の鋳鉄鋳造会社の一つであり、生産能力は年間150,000トンに達します。2006年以来、SchulzはMAGMASOFT®を使用しており、製品開発の初期段階で鋳造プロセスのシミュレーションを行うことで、鋳造プロジェクトにおけるロバストで信頼性の高い結果を得ています。その卓越した品質により、Schulzはこれまでに多くのサプライチェーンアワードを受賞しています。
本記事は、NMAGMA社の下記ウェブサイトに公開されている記事「https://www.magmasoft.de/en/solutions/cast-iron/reference/Better-results-in-less-time-Improving-quality-through-optimization/」を日本語訳したものです。
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