ローランド株式会社 様

老朽化した既存のWeb-EDIからスマクラへ一新し
主要サプライヤー約130社との調達業務を完全デジタル化

働き方改革・生産性向上

~ 老朽化したWeb-EDIから脱却し
業務のペーパーレス化・電帳法対応を8カ月で実現 ~

事例のポイント

導入前のローランド様の背景・課題

  • Web-EDIシステムの老朽化に伴い新要件への機能改修や拡張ができずエラーなどが頻発していた
  • 主要サプライヤーとは郵送・FAXなどのアナログ処理が継続され、効率化が推進できない
  • 紙帳票のデータ処理・管理の負担が大きく電帳法への対応が急務である

スマクラ導入の成果

  • 主要サプライヤー約130社とのやり取りをほぼ100%デジタル化
  • 手入力で行っていた基幹システムへの納期回答を自動化し、業務負担を低減
  • 調達業務のペーパーレス化・効率化・電帳法対応などを一気に実現

導入ソリューション

  • クラウド型EDIシステム連携基盤サービス「スマクラ」

ローランド株式会社
生産本部 調達部長

甲斐 洋一朗

ローランド株式会社
生産本部 調達部
購買グループ リーダー

鈴木 秀和

ローランド株式会社
生産本部 調達部
調達戦略グループ 主任

藤田 綾乃

ローランド株式会社
IT本部 情報システム部
課長補佐

宮嶋 猛

「スマクラによるWeb-EDIの刷新はスムーズに対応できました。SCSKが当社の課題に寄り添いながら、新システムの要件定義から開発、運用までを一貫して支援してくれた結果です」

ローランド株式会社 生産本部 調達部長

 甲斐 洋一朗

背景・課題

老朽化したWeb-EDIシステムと
残存するアナログ運用が調達業務の足かせに

 ローランドは1972年に大阪で設立された電子楽器・音楽関連機器の世界的メーカーだ。「Roland」「BOSS」「V-MODA」「DW」の主要ブランドのもと、シンセサイザー、電子ピアノ、ギターエフェクター、映像音響機器、高性能ヘッドホン、電子ドラムなど多彩な製品をラインアップする。販売拠点は世界17カ所に広がり、日本・米国・中国・マレーシアの4カ国には製造拠点も構え、海外売上比率は90%以上に及ぶ。

 同社の製品製造に使用する直接材の調達、デリバリー(受注・納期・物流手配・在庫の管理など)を担うのは、グローバル本社(静岡県浜松市) 生産本部の調達部だ。

 同部が取引する主要サプライヤーは国内約130社に上り、従来はグループウェアベースで内製したWeb-EDIでやり取りをしていた。ただ、そのシステムは長年の運用による老朽化で送信エラーなどのトラブルが頻発していた。「そのため、Web-EDIのシステム刷新は急務でした」と生産本部調達部長の甲斐 洋一朗氏は明かす。

 加えて当時は、郵送・FAXでのやり取りが発生する主要サプライヤーも残っており、納期回答のデータを表計算ソフトに転記して基幹システムへアップロードするといった手間のかかる手作業が常態化していた。生産本部調達部 購買グループリーダーの鈴木 秀和氏は「Web-EDIの刷新には、こうしたアナログな運用を一掃する狙いもありました。より使いやすく安定したシステムを導入して全主要サプライヤーとデジタルでつながり、調達業務の完全なペーパーレス化と電子帳簿保存法への対応を図ろうと考えました」と語る。

 さらに、甲斐氏は、「調達部ではデジタルトランスフォーメーション(DX)やAI活用を通じて業務を効率化し、より付加価値の高い作業に注力できる体制を整えようとしています。今回のシステム刷新はその取り組みの一環でもありました」と語る。

解決策と効果

SCSKの高いプロジェクト推進力により、
短期間でのシステム切替を実現

 新Web-EDIのシステム選定は、IT本部 情報システム部課長補佐の宮嶋 猛氏が主導し、調達部と連携して行われた。宮嶋氏は、スマクラを選んだ理由をこう述べる。

 「スマクラは、セキュリティや可用性、基幹システムとのスムーズなデータ連携、受発注データや図面・フォーキャスト(部品・部材の需要予測)の送受・共有のしやすさなど、あらゆる点で我々の要件を満たしていました。また、エンドユーザーにとっての使いやすさも他候補より優れていたほか、当社独自フォーマットで運用していた帳票のデータをPDF帳票へ自動変換する機能も高く評価しました。この機能によりシステム間のデータ連携が図りやすくなると判断しました」

 マレーシア工場で、他社Web-EDIの導入経験を持つ鈴木氏も「帳票データ取り込みのスムーズさ、サプライヤーにとっての使いやすさ、コストパフォーマンスなど、さまざまな点でスマクラは優れていると感じました」と評価する。

 同社は2025年3月にスマクラ導入プロジェクトをスタートし、11月の本番稼働を目標に設定。約8カ月というタイトなスケジュールながら、SCSKが提供した詳細なスケジュール管理表をもとに社内タスクを担当者へ割り振り、期日管理を徹底することで計画どおりにプロジェクトを完遂した。生産本部調達部 調達戦略グループ主任の藤田 綾乃氏は「SCSKとの課題管理表のやり取りも効果的で、突発的な疑問にもクイックにご回答いただけました」と振り返る。

 同社では、本番稼働開始時点で主要サプライヤー約130社へスマクラをほぼ100%展開させている。その要因は、本番稼働前に業種・規模の異なる約10社を先行グループとしてテスト導入し、運用における課題を解消したのち、全体展開したことだ。さらにもう1つ、全サプライヤー向けに入念に準備した説明会を開催したことである。「当社にはライブイベントの演出にこだわる文化があります。ビデオ会議によるスマクラ説明会でも、アジェンダを入念に練るなど準備を重ねました。技術・操作説明のパートはSCSKに担っていただき、質疑応答も対応いただきました。結果、サプライヤーのスマクラに対する理解は相当進んだと感じています」(甲斐氏)

 本番稼働後の効果は多岐にわたる。まずは、主要サプライヤーとのやり取りがほぼ100%デジタル化された点である。納期回答のデータはスマクラ経由で基幹システムに自動連携され、手作業による転記が一掃された。また、未回答のサプライヤーへの督促もボタン1つで完結するようになり、デリバリー業務の負担は大幅に低減された。加えて、「スマクラデータアーカイブ」による電帳法対応も実現し、見積・図面・フォーキャストなど各種ファイルのやり取りもスマクラに一本化された。さらに、受け入れラベルのバーコードに棚番を埋め込み、入荷担当者が配置場所を即座に把握できる仕組みも整えられている。

 これら一連の効果について、甲斐氏はこう総括する。「2026年4月以降、国内外の新規サプライヤーの開拓や戦略的な購買の推進で調達部の業務量は増大傾向にあります。それでも人員や労働時間を増やさずに業務を滞りなく回せているのは、スマクラによる効率化が着実に進んでいる証です」

集合写真


今後の展望

スマクラの海外展開とデータ活用により
全社単位で調達業務の高度化を目指す

 現在ローランドでは、主力の製造拠点であるマレーシア工場へスマクラの展開を検討している。鈴木氏は「マレーシア工場における次期Web-EDIのシステム選定時には、スマクラは当然有力候補になります」と語る。

 今後のスマクラの活用については、日々蓄積されていく納期回答データや発注実績データの分析・活用も重要なテーマとなっている。「納期回答に対して実際の入荷がどうだったかといった分析が行える環境はすでに整いつつあります。そうしたデータの分析・活用要求が発生した際は、蓄積されたデータを活用していく想定です」(宮嶋氏)

 さらに甲斐氏は、調達戦略全体の高度化に向けたSCSKの貢献に期待を寄せている。「今回のスマクラ導入により、調達業務のデジタル基盤が整いました。これからはその基盤に、AIなどのさまざまな外部システムを連携させ、調達業務のいっそうの効率化や戦略性向上を図っていきたいです。その実現に向けて、SCSKにはスマクラを含めた各種サービスの最新情報をご提供いただき、最適な調達業務のあり方をともに追求していただきたいと願っています」

図

SCSK担当者からの声

電子楽器を中心に音楽関連の機器を製造されているローランド様。本プロジェクトではさらなる調達部の業務高度化を目指し、既存のWeb-EDIシステムからスマクラBDX 調達購買Webへ刷新いただきました。短期導入ということもございましたが、スケジュールが大きくズレこむことなくリリースまでできたのは、しっかりコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進行できたからだと感じております。今後も海外展開含め事業や拠点に合わせたご支援ができるよう貢献してまいります。

写真左:DSC営業本部 ソリューション営業部 第二課

梶田 善彦

写真右:ソリューション第二事業本部 エンタープライズソリューション第六部 第二課

丸岡 広大


お客様プロフィール

ローランド株式会社 様

所在地:静岡県浜松市浜名区新都田1-6-4
設立:1972年4月
U R L:
https://www.roland.com/jp/

「WE DESIGN THE FUTURE (音楽を愛するすべての人々とともに新しい音楽体験を創り出す。)」というコーポレートメッセージのもと、多彩な電子楽器・音楽・映像関連機器を製造・販売する。「Roland」「BOSS」「V-MODA」「DW」などのブランドをグローバルに展開し、売上高は1,000億円を超え(2025年12月期)、海外売上比率は90%以上に上る。2020年12月に東京証券取引所プライム市場に上場、世界17カ所に販売拠点、日本、中国、マレーシア、米国に製造拠点を擁する。

2026年6月初版